「買い物がしたい。服。替えの服が必要だ。さあ、財布兼荷物持ちよ。ついて来い。」

「なんでお前はそうも偉そうなんだよ!!」

「偉そうなんじゃなく、偉いんだよ」

「どこがだよ!!」

「俺は、俺に生まれたことが偉い。ガキには分からんだろうがな」

「ガキ言うな!!」

「立派な成人の俺にして見れば未成年、十代のお前はどう考えてもガキだ。」

「〜〜〜!!大体、なんでオレが財布なんだよ!!自分で買え!!」

「そうは言っても結局買ってくれちゃう優しい鋼が大好きだ」

「・・・・だああああ!!ムカつく!!」

「それともなにか?ロイあたりにたかっても良いのか?」

「ああ、名案じゃネエか!!そうしろ!!」

「・・・見返りはなにを要求されるんだかな。ああ怖い」

「・・・・・・・・・」

「ま、鋼がそう言うならそうしよう。邪魔したな」

「待て」

「・・・くくく」

「・・・お前、マジで性質悪ィぞ・・・!!」

「可愛い鋼が意地悪を言うからだろ」

「どっちが意地悪なんだよ!!」

「勿論、鋼だ。可愛いおねだりを無下にあしらうなんてあんまりだ。」

「可愛くネエ可愛くネエ!!」

「で、どうする鋼?選択権はお前にあるんだぜ」

「・・・・・・分かったよ!!財布にでも荷物持ちにでもなってやらあ!!」

「ははは」

「笑ってんじゃねえー!!があああああ!!腹立つ!!」

「うん?笑った顔が好きなんだろう?鋼」

「〜〜〜〜〜〜!!」

「惚れた弱みというものだ、諦めろ」

「お前が言うな!!」








「鋼の。情けないよ、私は」

「・・・・・・」

「主導権を握らずしてどうする。先が思いやられるな」

「・・・大佐。あいつ相手に主導権握ったら恐ろしいことになんぞ」

「・・・・・・・・・・・・」

「俺はまだ死にたくないんだ」

「・・・・・同情、してもいいかね」

「やめてくれ。泣いちまう」

「だろうな。諦めてしまえばいいじゃないか」

「できねえから、困ってんだよ」

「不幸な体質だな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ほっとけ」